日本で生まれ育った子どもに在留特別許可を出す一方、親に認めないのは「家族が一緒にいる権利」を侵害しているとして、フィリピン国籍の男性が強制送還を命じる処分の取り消しなどを求めて国を提訴しました。
東京地裁に訴えを起こしたのは、関東地方に住む60代のフィリピン国籍の男性です。
訴えによりますと、男性の家族はおととし12月、東京出入国在留管理局に出頭し、家族3人の在留特別許可を求めましたが、フィリピン出身の妻と日本で生まれ育った息子にのみ、在留特別許可が認められ、男性には強制送還を命じる処分が出されたということです。
訴えでは、この決定は「家族の絆を打ち崩すもの」で、国際人権法が保障する「家族が一緒にいる権利」を侵害しているとして、強制送還を命じる処分の取り消しと在留特別許可を求めています。
男性は1987年、20代の時に入国手続きを任せたエージェントから渡された別人名義のパスポートを使って不法入国していますが、この点について、男性は記者会見で「本当に反省している」とした上で、「悪質なブローカーにだまされた」と説明しました。
小学生の子どもは「お父さんを連れて行かないでください。明日も3人で仲良く一緒にいたい」とする作文を読み上げました。
男性の代理人弁護士は、「子どもが親の養育のもとで日本で成長し、学び、成人していく権利はしっかり保障すべきだ」と話しています。
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