「SNS」で大逆転 有権者は何を信じた?
今回の選挙では政治団体党首の立花孝志氏も立候補していましたが、自身の当選は目指さないとし、選挙戦で斎藤氏をサポートしていました。
政治団体・党首 立花孝志 氏
「当選を目的としない選挙に、今回は臨ませていただいています。斎藤は悪い奴だと思い込まされているんです」

するとSNS上では、「元知事がんばれ」と斎藤氏を応援する動きが活発に。今回の選挙戦では、SNSの情報も大きな判断材料となりました。
兵庫県民(30代)
「TikTokやショート動画、あとYouTubeも、立花さんのやつとかも面白かったです。勝手に見せられる回数が増えるにつれ、気持ちが強くなっていくのは、人間の性じゃないかな」
兵庫県民(50代)
「正しいものだという前提の中でテレビで見てたと思うんですよ。それがYouTubeとかの媒体によって『そういうことあり得るの?』から始まって、それが本当に真実に近いと、嘘だったというような判断を皆さんがしたから、あのような大演説になったり、群衆になったと思います」
ただ、ネット上にはデマも。今回敗れた稲村氏を巡っては…

SNSの投稿コメント
「稲村和美さんは『外国人に参政権を与えようとしています』」
この投稿が表示された回数は147万件以上に上りました。一方、稲村氏は「外国人参政権を推進する立場ではない」と否定しています。
SNSが大きなうねりとなる中、知事選終盤にはこんな動きも…
丹波篠山市 酒井隆明氏
「新たな県政を始めていただくために、私達は稲村和美さんを支持する」

県内29市長でつくる市長会の有志22人が、稲村氏の支持を表明しました。ただ、その1コマもSNSで拡散しました。
市長会の有志メンバー川西市長 越田謙治郎氏は、稲村氏の選挙戦をこう振り返ります。

川西市長 越田謙治郎氏
「間違えた情報というのは一言で拡散できますが、それに対する説明は非常に長くなってしまう。言い訳からやらないといけなかったということが、苦しい選挙だったと思います」
斎藤氏は18日、SNSについてこう話しました。
斎藤元彦氏
「(SNSは選挙戦で)一つの大きなポイントだったと思います」
ーー真実はSNSの方にある?

斎藤元彦氏
「私はどちらに真実があるかどうかは言ってない。おそらくこれは視聴者や、県民の皆さんがいろんなメディアさんを見て、これからどう判断をしていくかということだと思います」
一方、パワハラ疑惑などを調査する百条委員会は18日も開催されました。11月25日に斎藤氏の出席を要請し、尋問を行うことを決めました。現役の県職員からは、こんな声も…
兵庫県 現役職員
「(再選は)非常に個人的には残念だと思います。知り合いの職員でも『もう辞めたい』という声も聞こえてきます」