岩木さんは空手に他の格闘技を組み合わせた独自のスタイルで大会に挑みます。

その一つがブラジル発祥の武道「カポエイラ」。フィジカルの強い外国人選手に勝つために、2005年の世界大会のときからカポエイラを取り入れて戦っています。独特のステップや距離で相手を翻弄するのです。

岩木秀之さん(53)
「相手にとって、学習のない技って一番当たるので。独特のフットワークが、普通のファイトをしたい人にちょっと周波数のチューニングが合わないみたいなんですよ。その間に自分のペースをつかんで…」

一方、『青空道場』と名付けられたビルの屋上で修得に励んでいるのは…
「『ジークンドー』というブルースリーがつくった格闘技」

カポエイラを組み合わせた空手に『ジークンドー』をプラスし、唯一無二のスタイルを作り上げようとしています。

岩木さんが今回出場するのは、『RF武道空手道』の大会。『RF』とはリアル・ファイトのこと。ロシアやヨーロッパなどで開催されている総合系空手で、打撃や投げ技に加え、締め技や関節への蹴りも認められています。

「この関節ってこっちに曲がる関節ですよね。これをここにぐーっと押し込んで、逆に折ってしまうという恐ろしい技なんですけど。これが空手界では禁止技なんですね。選手生命に関わる。でも、今回出る大会がこれがありなんですよ」

「一生練習することないと思っていたんですけど、今回やらなければいけないので…」