今シーズン、国内の養鶏場で相次いで感染が確認されている鳥インフルエンザについて、全国の発生状況をみていきます。

まず、1例目は先月、北海道の養鶏場で確認されました。
その後、千葉県、新潟県、それに、島根県など、12日までに6つの道と県で8例の感染が確認されています。

また、今月8日、隣の鹿児島県出水市では、野鳥のねぐらの水から高病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。

宮崎県内では、去年1月以降、鳥インフルエンザの感染は確認されていませんが、全国で感染が広がる中、行政や養鶏業者など関係者は警戒感を強めています。

(中野義大アナウンサー)
「これから新規職員を対象にした家畜防疫研修会が行われます」

12日、県は、今年度採用された新規職員およそ50人を対象に、家畜防疫研修会を実施しました。

研修会では、まず、県の担当者が全国での発生状況のほか、渡り鳥が例年より多く確認されていることなどを説明。

続いて、参加者たちが実際に防護服を着て、着脱の手順や注意点などを確認しました。

(中野義大アナウンサー)
「いまは各グループに分かれて、防護服の着脱の練習が行われています」

(指導の様子)
「息を吐いて隙間から漏れがないかを確認する」「防護服の外側」

(参加した新規職員は)
「帽子を付けてからマスクを付けたり、最後にフードを被ったりとちゃんとした手順があったので、そのあたりが複雑かなと思った。鳥インフルエンザとか口蹄疫について詳しく知ることができたので、とても勉強になった」

県では、今後もこうした研修会を通して、初動対応の迅速化と防疫意識の向上を図りたいとしています。

(宮崎県家畜防疫対策課 坂元和樹課長)
「生産者のみなさんは大変だと思う。宮崎県としてしっかりと発生させないように取り組んでいただきたいと思う。われわれもしっかりと準備してまいります」

一方、例年以上に注意を払っているのが養鶏業者です。

およそ200万羽のニワトリを飼育し、鶏卵の生産販売では、九州最大規模を誇る都城市のフュージョン。
県養鶏農業協同組合の組合長も務めている赤木八寿夫社長は、例年よりも早いペースでの鳥インフルエンザの発生に警戒を強めています。

(フュージョン 赤木八寿夫社長)
「一番多かったおととしよりも今年は早いペースで発生している。おととしのシーズンで全国で約1700万羽のニワトリを処分してる実績があるから、ほぼそれに匹敵するくらい発生するんだろうなと、今までにない緊張感をもっている」