トラックのドライバー不足や環境負荷の低減に向けた取り組みです。鉄道コンテナの見学会が仙台市で開かれ、参加者が貨物輸送を鉄道輸送に転換する「モーダルシフト」への理解を深めました。
仙台市宮城野区にあるJR貨物の仙台貨物ターミナル駅で開かれた見学会には、物流やメーカーなど27社が参加しました。

耐熱対応のコンテナやマイナス20度からプラス20度まで温度調節できる冷蔵コンテナなどが展示されたほか、コンテナを列車に乗せるデモンストレーションも行われました。
参加者(運送仲介業):
「(トラック運転手の)人手不足が顕著にあらわれていて、次の中継先でトラックがないとかかなり多い。コンテナでまとめて使えれば手段としては良いなと」
参加者(倉庫会社):
「最低でも20%以上のコストメリットは出ると感じている。コンテナ輸送は納期の面で課題があるかなと。そこをクリアできれば、切り替えていくのは十分考えていける」

トラックから鉄道輸送への切り替えにより、ドライバー不足の解消やCO2排出量の大幅な削減が可能になります。見学会を主催した鉄道貨物協会は、「社会的課題の解決に向けた重要な取り組みということをアピールしたい」しています。
トラックなど自動車による貨物輸送から鉄道輸送に転換する「モーダルシフト」の特長をまとめました。
まずは、輸送効率の高さです。

貨物列車1編成(最大26両)で一度に10トントラック65台分を輸送することができ、ドライバー不足の解消にも繋がります。
また、環境負荷を低減させる効果も。

1トンの貨物を1km運ぶ時に排出される二酸化炭素の量の比較です。トラック=営業用貨物車が208㌘なのに対し、鉄道は20グラム。鉄道輸送への転換により90%以上の二酸化炭素排出量の削減が可能になります。