そしてこのシカが目撃された2日後にも、近くの林道で2例目の目撃情報が報告された。これまで沖縄本島での生息は確認されたことがないシカ。目撃されだしたのはごく最近のことのようだ。国頭村の住民は…

堂々たるツノがある雄ジカ



▽国頭村の住民
「この近くにはヤンバルクイナが来るんですよ。そういうのは見たりするけど、シカは見たことないですね…」
「森を案内されているガイドさんたちからも聞いたことはない」

鋭いツノを持つ雄のシカ。村や警察は、見かけても決して近づかないよう注意を呼びかけている。

それにしても、いるはずのないシカはどこから来たのか。いくつかの可能性が考えられたが、これ、というものはなかった。

「シカ出没」を知らせる電光掲示

▽取材した宮城恵介記者
「沖縄には、本島の西に浮かぶ阿嘉島などの慶良間諸島に「ケラマジカ」が生息していますが、本島にはシカの生息は確認されていません。県の担当課によるとケラマジカが海を泳いで本島に渡ったり、誰かがフェリーに乗せて本島へ運んだ可能性はあるものの、いずれも可能性は低いとしています」

慶良間諸島は、那覇市まで直線距離で約30キロ、国頭村までだと約100キロ離れている。誰にも目撃されずに泳いで渡りきったり、フェリーに乗ったとは考えにくいようだ。

目撃者は「動物園から脱走した?」と疑っていたが、その可能性はないのか、RBCが県内の動物園に取材したところ、シカが逃げたという情報はなかった。