新型コロナが感染拡大するなかで今、子供たちは何に悩んでいるのか。心の治療を続ける、福岡県久留米市の精神科病院を取材しました。
◆友人関係がうまくいかず孤立し、自傷行為繰り返す

のぞえの丘病院 堀川直希院長「何かあったの?」
中学2年「今日は、嫌な夢見た」
堀川院長「どんな夢だったか、お話しできる?」
中学2年「学校に行って教室に入ったら、悪口言われる夢」

福岡県久留米市にある「のぞえの丘病院」。県内で初めて「児童思春期病棟」を持つ精神科病院として3年前に開院しました。診察を受けているのは、この病院に入院する中学2年の女子生徒です。友人との関係がうまくいかず、周りから孤立し自傷行為を繰り返していました。
中学2年女子生徒「成長してるって自分は感じるのに、どうしても頭の中で『自傷(行為)したら楽になるのに』とか考えちゃうから、不安になる」
堀川直希院長「前のがささやくんだろうな……前ずっと頼ってたりとか、傷つけることでなんとかギリギリ保ったりしてるところもあったもんね」
◆「児童思春期病棟」に約60人が入院
不安を抱える少女の話に優しく耳を傾けるのは、堀川直希院長です。

堀川院長「何が本人にとっての苦しみだったのかとか、家族面談を繰り返して、こういう時どうすればいいか、家族からの不安も出してもらって、本人と一緒に家族面談の中で介入していく」
「のぞえの丘病院」には現在、20歳未満の男女約60人が入院しています。