宮城県南三陸町で29日、今シーズン初めて川に遡上してきたサケが捕獲され、稚魚をふ化させて放流するための採卵作業が行われました。

やなを覗いてみると「1、2、3、4匹。寂しいかぎり」。

南三陸町志津川の八幡川では29日朝、漁協の職員が「やな」と呼ばれるしかけの中から網を使って1匹ずつサケをすくいあげていきました。

初日はオス2匹、メス2匹の4匹が捕獲され、去年より13匹少なく震災後、最も少なくなりました。

捕獲後、メスからは卵が取り出されましたが固くて授精には適さない状態だったため授精は見送られました。

志津川淡水漁協 千葉純一事務局長:
「遡上数が増えればいいなと思っているが、年々少なくなってきている状況でかなり苦しい」

秋サケの不漁が続いている南三陸町では去年、北海道と山形県からおよそ140万個の卵を譲り受けています。川でのサケの捕獲作業は12月中旬まで行われる予定です。