■マイナンバーカード交付率は5割弱 “邪道”でも「まずは持って」
国山キャスター:
ではここから街の声にもありましたけども、マイナンバーカードについて見ていきます。

山本キャスター:
デジタル庁はマイナンバーカードについて、今年度中にほぼ全国民に交付を目指すと目標を掲げていますが、8月末時点での交付率を見ていくと▼47.4%ということになっています。
民間会社の調査によりますと、申請したくない理由の1位が「なくても生活できる」という結果でした。

マイナンバーカード今後の活用について見ていくと…
▼2022年度内にカード機能をスマホに搭載する(Android版のみ)
▼2023年3月にパスポートのオンライン申請
▼2024年度末には運転免許証の一体化

国山キャスター:
「なくても生活できる」という声もありました。ただ今後、利便性はかなり向上するのかなというような印象も受けます。本当に普及できるのか、進んでいくのか、どうですか?

河野デジタル大臣:
これはしっかり普及させないと世の中が便利にならないと思ってますので、私自身“邪道”だと思ってますけども、マイナポイントみたいなものを使いながらでも、まずは皆さんに持っていただこうと思ってます。
ゆくゆくはマイナンバーカードがスマホの中に搭載をされる。だから、マイナンバーカードを一旦スマホに入れれば、マイナンバーカードそのものは家の金庫の中に置いていても大丈夫です。スマホでいろんなことができる。スマホから行政の手続きができるので、例えば今市役所に行って届け出をしなきゃいけない、何かやらなきゃいけない方の9割は市役所に行かなくても、もうスマホから手続きが全部できるようにしようと思っています。
そうすると、次に市役所を建て直さなきゃいけないときに、面積も小さくしてコストも安くすることができますし、いろんなことをわざわざ市役所に行かなくても24時間好きな場所から手続きをすることができる。いろんなことを便利にすることができます。
そのためにはまず、マイナンバーカードを持っていただいて、そこからいろんな機能を足していくということになります。最初は“邪道”なこともやりますが、いずれ便利だから持つようになるよう頑張っていきたいと思っていますし、いろんなことをできれば全部前倒ししてやろうと思っています。
■「やっぱり便利でよかったねとならなきゃいかん」ネックは銀行との紐づき
星浩コメンテーター:
“邪道”のところにちょっとこだわりたいのですが、例えばアメリカのソーシャルセキュリティナンバーにポイントが付くなんてことはないですよね。
日本の場合これをやらないとこの機能ができませんよっていうところじゃなくて、何かポイントをあげますからという“飴と鞭”の“飴”ばかりという感じがしますけど、そこをちょっと立て直す必要もそろそろ出ているのではないですか?

河野デジタル大臣:
“飴”ばかりですが、そこは割り切って、とにかく飴でも何でもマイナンバーカードをまず広げているうちに、「やっぱり便利でよかったね」ってならなきゃいかんと思ってますし、そうしたいと思ってます。
ぜひ、ご覧になっている皆さん、マイナンバーカードの申請をしていただいて。それからマイナンバーカードを取りに行きたくても平日にしかやってないとか、いろんなところがあるのですが、例えば宮崎県の都城市は、1人でも申請したいというと市役所の車がお宅まで行って、その車の中で全部手続きができちゃいます。あとは郵送で送れるみたいなことまでやってくれてるところもありますので。これ全国の首長さんにも頑張っていただいて、なるべく早く皆さんにマイナンバーカードを持っていただけるようにしていきたいと思います。
星浩コメンテーター:
やっぱりネックは銀行との紐づきですね。そこがもう一つの壁では?

河野デジタル大臣:
10万円の給付をするときに、とにかく全く手段がなかったので全国民が申請書に手書きで記入をしていただいて、それを送ってもらって。自治体は1件ずつそれが正確かどうかを確認してから振り込むということをやりましたので、本当に長い時間がかかりました。
マイナンバーカードに一つ口座を紐付けておいていただくと、例えば国から税金を還付します、年金を給付します、あるいは今回のコロナの給付金のようなものを出します、児童手当を出しますというときに、この人にはこの口座というのがわかりますから。自治体の方もその口座を確認しなくても大丈夫ということになりますので、スピードが格段に違ってきます。
そうすると、それをベースに事務作業できるということは事務コストも安くなりますから、税金の無駄もなくなるということになりますので。それも公金口座を紐付けしていただくとマイナポイントがつきますっていう、これも“邪道”なことをやっていますが、これもいずれ便利になっていきますので。この際、“邪道”でも何でもマイナポイントをもらっていただいて、それも使っていただきながら、世の中が便利になるのを見ていていただきたいと思ってます。