福島市の山奥にある、ユニークなシェアハウス。その名も「ひきこもりハウス」。いったいどんな場所なのか?住人たちの自由気ままな生活を取材しました。


一風変わったシェアハウスがあるという情報を聞きつけ、福島市の山道を奥へ奥へと進んでいくと、一軒の古民家に辿り着きました。ここが本当にシェアハウスなのでしょうか?

福島市の山奥にあるシェアハウス


記者「ごめんください。こんにちは。」
住人「こんにちは。」
記者「ここシェアハウスって聞いたんですけど、なんていう名前のシェアハウスなんですか?」
住人「ひきこもりハウスっていいます。」
記者「ひきこもりハウス?」
住人「はい。」


築90年の建物を改装したというこちらのシェアハウス。案内してくれたのは、去年5月から住んでいるというテイクさん。一体どんな暮らしをしているのでしょうか?

ひきこもりハウスの住人 テイクさん


テイクさん「普段はゲームとかやったり、アニメを観たり、自由気ままに趣味をやって過ごしていることが多い。」
記者「ひきこもっているってことですか?」
テイクさん「そうですね。だいぶ部屋にひきこもってます。」

■家賃は月5千円 仕事は「やったりやらなかったり」

青森で生まれ育ったテイクさんは、地元の大学を卒業し、地元の企業に就職。前職はWEBデザイナーで、ホームページを制作していました。しかし、社会人生活9年目にあることに気が付き、会社を辞めようと決意することに。

テイクさん「もうちょっと肩の力を抜いて生きていきたい。趣味に時間をあてたいという思いの方が大きかった。」

そうした中、SNSで見つけたのがひきこもりハウスでした。最大7人が住むことができて、お風呂とトイレは共有。リビングルームにはゲームをしたり動画を見たりするための専用のテレビがあり、各部屋には有線LANケーブルもあります。

四畳の和室で、家賃は月5千円。なるべく出費をおさえて生活しているそうですが…。

記者「収入はどうやって得ているんですか?」
テイクさん「収入源はいくつかあって、メインは投資信託。あとはブログでの広告収入。あとたまにWEBサイトを制作。」

PCスキルをいかして生計を立てている


今は、会社員時代に身につけたスキルと貯金で生計を立てているテイクさん。通勤時間さえも削って好きなことをしたい。そのために、このシェアハウスにひきこもっています。テイクさんは今の暮らしが理想だと話します。

テイクさん「社会人時代と比べてやっぱり楽。理想的な生き方で、夢がかなったような気持ち。ブログやWEB制作も、よしやるかってやったり、きょうはやらないってやらなかったり。時間も早く終われば終わっちゃうし、自分の納得がいくところまで何時間でもやる時もある。それが楽しい。」

ひきこもりと言いつつ、山奥での生活には意外な楽しみも。自然を感じながら、散歩するのが毎日のルーティーンです。

テイクさん「ひきこもりって言ってますけど、だからといって一日中日が当たらないのも嫌。なので外の空気を吸いたいなと散歩している」

自然を感じながらの散歩は山奥だからこその楽しみ