「島の風景だ」
1995年の阪神淡路大震災で被災した経験から、地域防災や被災地支援などに取り組む、沖縄在住の防災士・社会福祉士の稲垣暁さんは今年2度、能登半島を訪れた。車窓から見える山がちな風景に、沖縄との共通点を感じていた。
「沖縄は四方が海やけど、能登は三方が海。南が陸と繋がっている “島” ですよね」
今年2度目の能登訪問は、豪雨災害に見舞われる前の9月上旬だった。地震からの復興道半ばの能登から沖縄に戻り、ほどなくして起きた奥能登豪雨の惨状に、ショックを受けた。

「特に奥能登の皆さんは、今年2度にわたって風景がほとんど破壊されてしまった。(地震からの)生活再建がようやく軌道に乗るかと思ったらまたもや…」
戻った沖縄では、レギュラー出演するラジオ番組で3週にわたり奥能登豪雨を取りあげ、豪雨災害の前に見た能登と沖縄のいくつかの共通点を話した。