カカオショックを招いたのは『異常気象』と『ウイルス』

 「カカオショック」とはどういうものなのか。“チョコレート博士”と呼ばれるチョコレート研究の専門家・佐藤清隆名誉教授にお話を聞くと…
 
 (佐藤清隆名誉教授)「異常気象によってカカオの木が弱まっちゃったところに、今までにない、専門用語だとかカカオ膨梢(ぼうしょう)ウイルスが出た」

 チョコレートの原料となるカカオ豆の主要生産地は、西アフリカにあるコートジボワールとガーナの2カ国。しかし2023年末から大雨・洪水・干ばつなどに見舞われ、さらにそこにカカオの木を次々と枯らすウイルスが蔓延…。感染対策として4億7000万本以上もの木が焼き払われ、深刻なカカオ豆不足となってしまったのです。その結果、世界中で起きているカカオ豆の奪い合い。当然、価格も上がります。

 (佐藤清隆名誉教授)「平均からすると(カカオ豆の値段は)倍以上になっている。(Q日本で買って食べるチョコレートの価格は?)単純に言うと、(今後は)倍になる。もう既に去年に比べて、4割ぐらい上がっている」

 焼き払ったカカオ畑が元に戻るまで最低6年はかかるそうで、今後も値上がりは続くと言います。そんな中で、世界中の菓子メーカーから注目されているのが、ある“技術”を用いたチョコレートです。それは…