9月発生した落石の影響で通行止めになっていた静岡県川根本町の観光スポット「夢のつり橋」に続く道が10月18日から通行できるようになります。予定よりも早い通行再開に、大きなダメージを受けていた観光関係者もひと安心です。

<川根本町 薗田靖邦町長>
「工事関係者とか、職員のみなさんが早くやっていただいたものだから、本当にありがとう。感謝しています」

10月17日午前、最終確認のため現場を訪れた川根本町の薗田町長は、関係者をねぎらいました。この道の通行再開は、地元にとって待ちに待った朗報です。

<重長智子アナウンサー>
「人よりもかなり大きな石が山のようになっています」

落石が起きたのは9月18日。寸又峡温泉から人気観光スポット「夢のつり橋」へつながる道で、幅約15メートルにわたって道路がふさがれました。一時、観光客や工事関係者あわせて33人が取り残される事態となりました。

あれから約1か月。町では、崩落したのり面の防護網を張り直したほか、防護柵を設置するなどして、10月18日からの仮復旧にこぎつけました。予定より、約半月早い通行再開です。

<川根本町 薗田靖邦町長>
「夢のつり橋に、みなさんきていただいて、笑顔でグリーンシャワーを浴びて帰っていただきたい」

<求夢荘 滝浪利枝さん>
「いま、温泉溜まっていますけど、本来今は入れないんですよ」

今回の落石で大きなダメージを受けたのが地元の観光業です。温泉宿「求夢荘」では、客が減ったため、看板である温泉の営業を一時停止したといいます。

<求夢荘 滝浪利枝さん>
「コロナのときも(2022年の)台風の影響のときも、1日最低でも50人ぐらいは、100人ぐらいは来ていたかもしれないですけど、今回は本当に10人いたかいないかという日もあった」

大井川鉄道の長期運休と大規模落石のダブルパンチで沈んでいた観光業界だけに、18日からの通行再開は、紅葉シーズンを前に好材料といえます。

<求夢荘 滝浪利枝さん>
「紅葉もこれから始まるので、たくさんの方が来て下さって、本当に賑やかな声が、毎日聞こえるのが楽しみ」

約1か月ぶりの再開。通行は当面午前8時から午後5時までで、2024年12月から本復旧の作業を始めるということです。