乗り物酔いは「目からの情報」と「耳からの情報」のズレのせい

高柳キャスター:
宇宙空間で過酷な生活をする「宇宙飛行士の選定」もしている、乗り物酔い研究の権威・石井正則医師にお話を伺いました。
JCHO東京新宿メディカルセンター 耳鼻咽喉科 診療部長 石井正則医師
「きちんと対策すれば、乗り物酔いしにくくなります」
なぜ、乗り物酔いは起きるのでしょうか?

「目からの情報(手元や景色)」と「耳からの情報(内耳がスピードや傾きなどを感知)」がズレると、自律神経が乱れて乗り物酔いになりやすいといいます。

例えば、
●スマホ・読書など一点を見つめる
●急ブレーキ 予期せぬ突然の動き
●急カーブ 遠心力で体が進行方向と反対に動く
以上のような時にズレるということです。

「子どもに車酔いが多い」というのは「車に乗った経験が少ない」ので動きを予測できません。そうなるとズレが生じやすく、車酔いをしてしまいます。
車の「におい」で酔ってしまうという方もいると思いますが、小さい時に酔ったときの記憶が車の「におい」と結びつくことによって定着してしまうということです。
また、「克服した」と思っていても、あるいは「車酔いしない」と思っていても、寝不足や空腹、低血圧などが原因で乗り物酔いになることもあるといいます。