選挙戦は今日を含め残り2日。3人の候補者の訴えが熱を帯びています。

去年、保守経済界の支援を受けて衆院選に挑んだ下地さんは、有効投票の2割を獲得しました。今回は無所属。大きな支援組織はなく後援会を中心に地道に支持の拡大を図ります。

下地幹郎(しもじ みきお)さん
「こんにちは下地ミキオでございます」

下地さんが最も強く訴えるのは基地問題。辺野古の軟弱地盤は埋め立てさせず、普天間基地
の軍民共用化と訓練の県外移転を訴えます。

Qどんなですか
下地幹郎さん
「おもしろい選挙だね」
「今まで26年間争ってきたこの基地問題に、普天間基地の辺野古移設問題に決着をつける」

国への依存を減らし、規制緩和など独自の政策を打ち出す下地さん。経済的に自立した沖縄を目指します。

下地幹郎さん
「皆さん、もう国に頼る佐喜眞さんや玉城デニーさん、もうこの2人は制度にしても予算にしても、この基地問題にしても全て国に頼る、彼らは保守と革新と別れているのではなくて、国に依存型の政治家としては同類なんですよ。だから彼らに政権をどっちに渡しても沖縄の未来はない」

佐喜眞さんの陣営も環境は変化。4年前の選挙戦では次々に閣僚級や知名度の高い応援弁士が送り込まれ選挙戦を盛り上げましたが、今回は控え目です。

佐喜眞淳(さきま あつし)さん
「政権与党のネットワーク。あるいは宜野湾市長としての2期行ってきた市政運営の経験。それを今度は、沖縄県全体に私の全身全霊をかけて、県民の経済暮らしを守っていく、そういう覚悟であります」

コロナ禍で支援が手薄な観光関連産業への支援や、子育て無償化政策の拡充を訴える佐喜眞さん。政策の実現は、政府与党が支援を約束しています。

森山裕 自民党選対委員長
「自民党の推薦で頑張っていただいているわけですから、掲げておられる政策については当選されたら自民党も責任を持って対応する」

佐喜眞淳さん
「ウィズコロナ、アフターコロナを見据えて、今を耐え、今歯を食いしばって必ずV字回復のための経済の再生を行っていく。それが経済危機突破であります」

普天間基地の早期返還に向け、辺野古移設の工期短縮などを政府に働きかけ、2030年の返還実現を目指すと訴える佐喜眞さん。終盤戦は、大票田・那覇市での訴えに力を注いでいます。

佐喜眞淳さん
「日増しに手応えは感じている。全力で県民に丁寧に真心を込めて訴えたい」

玉城デニー(たまき でにー)さん
「次第に『基地に反対するから交付金を減らす』というような、さも政治利用して当たり前だというような、そういう論調風潮が蔓延ってきてしまってます。これではよくない。沖縄県民は本当に自分たちができることは、自分たちで責任を持って取り組んでいきたい」

基地問題での対立を背景に削減が進む沖縄関係予算。そのあり方に異議を唱える玉城さん。

立憲民主党 蓮舫参議院議員
「(国の)意の通りならない、反対をする、予算が削られる。こんなことがあってはいけないと」

4年前、“オール沖縄”は政党色を抑えるため推薦を出さずに玉城さんを支援しましたが、今回は国政野党各党が推薦しています。

玉城デニーさん
「政府を相手に、選挙に勝つという意味を皆さんしっかりと噛み締めてください。勝って『これが沖縄県民の力だ』と。民意だということを堂々と政府に申し上げたい」

前回の勝因の1つには、翁長雄志前知事の後継として、弔いムードの影響もあった玉城さん。今回は291の公約のうち達成された施策が8、推進中が279という1期目の成果が十分かどうかも有権者の判断材料となります。

玉城デニーさん
「沖縄県政の次の4年間、未来のための4年間。政府に対して辺野古新基地建設反対と言うその民意の4年間。諦めない。諦めないことは勝つこと。勝つのは皆さんです。みんなで勝ちましょう」

投開票は9月11日。1人でも多くの支持獲得に各陣営奔走しています