そして小西食堂のもう一つの名物が壁一面にずらっと並ぶ『中ノ沢こけし』です。

--西村和貴さん(小西食堂 4代目)「注文した後のお客さんの待ち時間にでも、ちょっとでも中ノ沢温泉のものに触れていただきたいなという思いで飾っています。」

西村さんは、このことをきっかけに中ノ沢こけしに興味を持ち、いまでは100本以上をコレクションしています。

--西村和貴さん(小西食堂 4代目) 「中ノ沢こけしの特徴は、目のまわりが赤いのが一番の特徴かなと思います。その目の周りが赤いところから、酔っ払った人を表現しているとよく言われるんですけど。別名『たこ坊主』と呼ばれています。」

さらに西村さんのこけし愛は加速。今年7月には、なんと世界初のこけしの自販機を店の前に設置しました。現金を入れボタンを押してみると・・・。

--記者「飲み物と同じように、自動販売機でこけしが買えました。」

このユニークな販売方法はたちまちSNSで話題となり、県内外から自販機を見に訪れる人もいるといいます。

--訪れた人「これはちょっと驚きですね、こけしまで自販機かと思って。」

コロナ禍は客足が3割減少し、いまもその影響は残っているといいますが、このこけしが、にぎわい回復にも一役買っているといいます。

--西村和貴さん(小西食堂 4代目)「県外の方が来ていただけるようになったり、遠くで言うと外国、香港から来たお客様もいまして、もう、招き猫ならぬ『招きこけし効果』が出ています。」

西村さんはこれからも感謝の心と共に、老舗の味を未来につないで行きます。

--西村和貴さん(小西食堂 4代目)「先代が、いままで受け継いできてくれたのと同じように私も(店の)味とお客様を大事にしながら「中ノ沢こけしが100年迎えたように、この小西食堂も、100年続く食堂を目指して頑張っていきたいと思います。」

『ステップ』
福島県内にて月~金曜日 夕方6時15分~放送中
(2024年10月10日放送回より)