2024年3月末に閉館した青森市の「棟方志功記念館」。青森市出身の世界的な板画家のコレクションを、新たな所蔵先となる県立美術館に移す「引っ越し作業」が行われています。

施設の老朽化や来館者の減少に伴って、3月末に半世紀の歴史に幕を下ろした記念館。

閉館から約半年―。志功の業績をひもとく貴重な作品や資料など約2000点の引っ越し作業が行われています。

市川麻耶キャスター
「記念館の作品が次々とトラックへと運び込まれています。作品はこのあと県立美術館へと向かいます」

梱包された記念館の所蔵品は、作業員が丁寧にトラックへと積み込んでいます。8日から始まったこの作業は14日まで続く予定で、志功の作品はより保管環境が整った県立美術館に運ばれます。

このうち作品の一部は、スペースが2倍に広げられた県美の志功展示室で11月5日から公開される予定です。

棟方志功記念館 丸山 丈 事務局長
「生まれ故郷の青森ですので、そこでコレクションが見られるという事は非常に意義のあること。節目の50年を迎えますので、また新たな気持ちでと言うか、またさらに今後も大事に保管展示して、皆さんに楽しんでいただければと思っています」

県と市は、閉館した記念館について建物と庭園を残す形で利活用を検討する方針を示しています。