TikTokに中毒性?ヨーロッパでは自主的に一部サービス停止

小川彩佳キャスター:
TikTokはよくご覧になりますか?

トラウデン直美さん:
実はアプリも入れていません。流行りなどをキャッチするには見た方がいいのかなと思いつつ、1回見始めたら止められる自信がなくて踏みとどまってます。

藤森祥平キャスター:
小川さんは結構使ってますよね?

小川キャスター:
私は結構好きです。この番組でもTikTokアカウントがありますし、子どものお弁当の中身のためにレシピを検索するなどに役立ててます。目的意識がないと本当に時間が溶けていってしまうので、時間を制限して使うようにしています。

藤森キャスター:
今回のアメリカでのTikTokへの規制に向けた動きは、情報漏えいや安全保障上の懸念の声から「対中国」の意味合いもあるそうです。

このTikTokに対する中毒性が指摘されているという点で、ヨーロッパでは2024年4月に既に一部サービス停止の動きもあります。

TikTokの簡易版アプリで動画視聴をするとポイントを獲得できるようになり、中毒性のリスクがどんどん高まっていく懸念が指摘されていました。EUが調査を始め、運営会社が自主的に停止を発表しました。

また、今回提訴したアメリカ・カリフォルニア州では、10月8日に「TikTokは企業利益を増やすために中毒を助長している」といいます。

この中毒性のある機能は、無効に出来ない自動再生や24時間通知がくる点です。

中毒性の他にも「ビューティーフィルター」というものがあり、映像に様々な加工を加えることができます。例えば、「美顔フィルター」というもので、AIで計算された理想のフェイスラインなどに加工されます。

トラウデン直美さん:
やっぱり顔の印象は相当変わりますよね。口を開かせることもできるんですね。

藤森キャスター:
カリフォルニア州は、こうした非現実的な美の基準を助長することで「自尊心を傷つけ、身体的および精神的障害を引き起こす可能性がある」と指摘しています。

トラウデン直美さん:
やっぱりフィルターの中の自分を理想の自分として感じてしまったとき、そのあと鏡で見て、「あれ?」ってなってしまう感覚ってあると思います。

それ以外にも、これが綺麗とされているようなものが出てきたときに、みんなそれぞれいいところがあるのに、それぞれ綺麗だと思っていてもその情報に引っ張られてしまって不安になったり悩んだり、「自分はこの基準に当てはまらない」と自分と比較してしまうと思います。さらに中毒性と相まってしまっているのはわかる気がします。

小川キャスター:
藤森さんは10代のお子さんもいらっしゃいますが、親としての向き合い方も難しいですよね。

藤森キャスター:
基本的には任せているんですけど、他人と比べて「自分って劣っているな」という無意識のうちにそういうネガティブなサイクルに入っていくのは、何のプラスにもならないからやめなさいっていうような伝え方をしてます。

小川キャスター:
本当に教育を変えていかないと、学校でもSNSへの向き合い方の教え方を変えていかないといけないと感じます。

トラウデン直美さん:
TikTokが1つのステップアップの場、自己実現の場にもなっていると考えると、規制の方向ではなく、何かいい方向に持っていければいいのになとは思います。

小川キャスター:
TikTokに限らず、間違いなく自分の世界と可能性を広げてくれるツールですから、いい形を模索していければと感じます。

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<プロフィール>

トラウデン直美さん
慶応大学法学部卒
環境問題やSDGsついて積極的に発信