石破総理は9日、内閣不信任案の提出がされる中、衆議院を解散し、事実上の選挙戦をスタートさせました。自民党はいわゆる“裏金議員”12人の非公認を決めるなど、永田町は“異例尽くし”の1日となりました。
“裏金議員” 非公認は12人に 国民の「納得と共感」は

熊崎風斗キャスター:
9日、衆議院が解散し事実上の選挙戦に入りました。自民党は選挙対策本部会議を開き、裏金問題をめぐり衆院選での“非公認”議員を決定しました。
非公認の対象となったのは、西村元経産大臣、下村元文科大臣、高木元国対委員長、萩生田元政調会長、平沢元復興大臣、三ツ林衆院議員のほか、新たに6人が追加され計12人となりました。

【新たな非公認議員6人】
▼中根一幸氏:旧安倍派 1860万円 党の役職停止6か月
▼菅家一郎氏:旧安倍派 1289万円 党の役職停止6か月
▼小田原潔氏:旧安倍派 1240万円 党の役職停止6か月
▼細田健一氏:旧安倍派 564万円 戒告
▼今村洋史氏:旧安倍派 220万円
▼越智隆雄氏:旧安倍派 84万円
共通するのは全員「旧安倍派」ですが、不記載額はバラバラで処分を受けていない人もいます。

石破総理は6日、小選挙区の公認について「説明責任が十分に果たされず地元での理解が十分に進んでいない。そのように判断されるものについても非公認とする」としていました。
人によって処分を受けているのに非公認の対象になっていない人もいますし、処分を受けていないのに非公認になった人もいます。
井上貴博キャスター:
基準が曖昧ですが、12人が非公認ということになりましたね。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
今まで、選挙区で負けて比例復活を繰り返してる人が多く、言ってみれば「選挙に弱い人」で、地元の県連組織に「今回は推薦できない」という意見を持たれている人を中心に選んでいる印象です。そういう点では恣意的なメンバーになっているところはあります。
ホラン千秋キャスター:
(不記載の)金額の大小にかかわらず、全員に責任があるはずですが、なぜこうなったのかという部分がわかりやすい形で私たちに説明されていません。「地元に説明した」というだけで許されてるのか、その部分の透明性がもう少しわかりやすいといいなと思うのですが…。
オンライン直売所「食べチョク」秋元里奈 代表:
「地元での理解が進まない」というのは抽象的というか、それは具体的にどういうことなのでしょうか。
SNSを見て、「頑張って活動している」という人もいれば、(活動が)見えない人もいますので、どこで評価しているのかよくわかりません。非公認の対象になることにどう影響しているのか、よくわからないという感想を抱いてしまいます。
ホランキャスター:
国民に対して、「責任としての非公認」なのか、「自分たちの損得を考えての非公認」なのか…どうなのでしょうか。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
明らかに後者だと思います。西村氏、下村氏、高木氏、萩生田氏、平沢氏、三ツ林氏の6人は処分も受けていたので「非公認」というのは理解できます。
9日、新たに追加された6人については、「全体で6人という一桁ではまずいだろう」「せめて10人以上にしないといけない」という、明らかにさじ加減、政治的判断で加えた人だと思います。
そして、選挙が弱くて地元の理解が得られないということを理屈にしようと、後付けで付けただけですから、どう見ても苦しいですよね。