1966年に静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑が確定した袴田巖さんの再審=やり直しの裁判で、静岡地裁が無罪を言い渡したことを受け、検察側はさきほど、控訴しないと発表しました。袴田さんの無罪判決が確定することになります。
この事件は1966年6月、静岡県のみそ製造会社の一家4人が殺害されているのが見つかったもので、袴田巖さん(88)が逮捕・起訴され、1980年に死刑が確定しました。無罪を主張していた袴田さんは、2014年に再審請求が認められ、およそ48年ぶりに釈放されました。
去年10月に静岡地裁で始まった再審=やり直しの裁判では、検察側は改めて死刑を求刑、弁護側は「捜査機関が複数の証拠をねつ造して、袴田さんを犯人に仕立てた」として無罪を主張していました。
先月26日の判決で、静岡地裁は「立証に使われた証拠に捏造がある」と弁護側の主張を認め、袴田さんに無罪を言い渡していました。
最高検はさきほど、畝本直美検事総長の名で「控訴しないこととした」とする談話を発表しました。
談話では、「静岡地裁の判決は、多くの問題を含む到底承服できないものであり、控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容である」としつつ、「再審請求審における司法判断が区々になったことなどにより、袴田さんが結果として、相当な長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてきたことにも思いを致し、熟慮を重ねた結果、検察が控訴し、その状況が継続することは相当ではないとの判断にいたった」としました。
そのうえで、「袴田さんは結果として相当な長期間にわたり、その法的地位が不安定な状況に置かれてしまうことになった。刑事司法の一躍を担う検察としても申し訳なく思っている」と謝罪しました。
また、最高検として、「再審請求手続きが長期間に及んだことなどについて、検証を行う」としています。
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