地震に豪雨と、様々な災害が全国各地で相次ぐ中、若い世代に防災の意識を高めてもらおうと新潟市の大学生が、防災をテーマにした縦型ショート動画を制作し、学園祭にあわせた発表会に臨みました。

動画を制作したのは、新潟市西区の新潟国際情報大学の学生8人です。新潟国際情報大学と新潟放送は今年4月、包括連携協定を結び、地域の魅力向上や課題解決とともに、若い世代に響くコンテンツを定期的に検討しています。動画制作プロジェクトも、その取り組みの一環で、学生たちは防災をテーマに、若者に人気がある縦型のショート動画の制作にチャレンジしました。撮影や編集に先立ち学生たちは、災害報道の在り方や日頃の備えの大切さを新潟放送の報道責任者から学んだり、動画制作の専門家からレクチャーを受けたりしました。その上で、それぞれ新潟市の繁華街や大学構内、新潟放送のスタジオにむかい、市民や大学生、アナウンサーにインタビューしたりして、2か月近くにわたって制作に奮闘してきました。10月6日のイベントは大学の学園祭に合わせて企画され、およそ40人の来場者を前に、7点の力作をお披露目しました。

国際文化学科3年生の小林美果さんはラジオ番組の人気パーソナリティ2人に突撃インタビューを敢行し、地震が起きた時の避難場所をテーマにしたやりとりを1分ほどの短い動画にまとめ上げました。このほか、男子学生が津波避難ビルに指定されている高層ビルの階段を12階まで駆け上がるなど、若者ならではの発想の動画が次々と発表されると、来場者から大きな拍手が送られていました。これらの縦型ショート動画は、新潟国際情報大学の公式YouTubeチャンネルで配信されます。

またイベントでは、学生によるパネルディスカッションも行われ、動画制作の裏話や今後、取り組みたいテーマなどをついて意見が交わされ、学生からは「最初は大変だと思ったけど、楽しかった」「撮影した素材を編集するのにこだわった」といった感想や、「今後は新潟市古町(ふるまち)の活性化に取り組みたい」といった意見が出されていました。新潟国際情報大学と新潟放送は、いわゆるZ世代に向けた情報発信について引き続き検討を重ねることにしています。