裏金“暴露”元自民議員 無所属で出馬へ「中にいたから自民党の限界も見える」
いわゆる「裏金議員」は早くも、厳しい選挙準備に追われていた。静岡県磐田市の宮澤博行氏の事務所を訪ねた。
村瀬キャスター
「宮澤元議員の事務所ですが、全く看板などもありません」
自民党を離党し、無所属で出馬を表明した元防衛副大臣の宮澤博行氏。地元・静岡で挨拶まわりを始めていた。
宮沢氏は2023年12月、旧安倍派からの指示で約140万円のキックバックがあったことを議員として初めて認めた上、かん口令が敷かれていたことも暴露した。

安倍派・防衛副大臣 宮澤氏(2023年12月・当時)
「しゃべるなしゃべるな、これですよ」
宮澤氏
「大臣、副大臣更迭というのは派閥としてのゲームオーバーですから、もう組織の命令に従う必要はない。組織の正義ではなく、社会の正義にのっとって判断すべきだというふうに私は思った」

宮澤氏は、裏金問題で防衛副大臣を事実上更迭されたあと「心機一転出直したい」と訴えていたが、2024年4月、妻子がいながら別の女性と同居していたことが発覚。自民党を離党し議員を辞職した。
これまで運転手をしていた秘書は離れ、車のハンドルは自らが握る。
宮澤氏
「回る時間がないのよ。この選挙スケジュールは不評です。短すぎる」
支援者から、裏金問題の指摘を受けることもある。
宮澤氏
「140万円がありましたけど、本当に帳簿をつけてなかったのは申し訳ないなと思いますけど」
支援者
「駄目なものは駄目。悪いことしちゃったら私はやりました、それから説明責任を果たしますというふうにして、自分の責任も明確にしていけば、僕はある程度はモヤモヤも晴れると思うんですけども」
宮澤氏
「しっかり謝っているのか、しっかり説明しているのか、国民の皆さんは感性で敏感に感じている。(自民党の)幹部をはじめとして、多くの議員がやることが政治全体の信頼回復に繋がるんじゃないかと私は思います」
石破総理が表明した早期の解散総選挙は、“裏金隠し”だと批判が強い。

ーー自民党に政治改革能力は?
宮澤氏
「残念ながら、ないと思います。自民党の中にいた人間だからこそ、自民党の限界というものも見えるし説明できると思うんですよ。慣例に縛られてしまっている、法制度や官僚に縛られてしまっている、そして長老に縛られてしまっている。それは改革マインドが起きてこない」
ーー今回の選挙は、禊ぎという意味もある?
「選挙自体が禊ぎであり、洗礼であるというふうにも言われますので、今までお詫びをしながら国民の皆さんの声を聞いてきて、それが本当に議員としてふさわしいかどうかは、投票でしか結果が出ませんから、しっかり禊ぎと思って、修行と思って取り組んでいきたいと思います」














