石破総理にも“政治とカネ”疑惑が浮上 裏金問題の解明は?

10月1日、裏金問題の再調査をするのか問われた石破総理はこう答えていた。

石破総理
「新しい事実が判明をしたとすれば、調査が必要だと認識している。現在そういう状況にあるとは承知をしていない」

しかし、この2日後、石破総理自身にも政治資金をめぐる疑惑が浮上した。その疑惑を刑事告発したのが、神戸学院大学の上脇博之教授だ。

神戸学院大学 上脇博之教授
「(石破氏は)『自分のところは違法はないよ』と、胸を張って答えていたけど、石破氏のグループでも同じように(収入の一部を)書いてなかった」

疑惑の舞台は、石破総理らが代表を務めていた政治団体「水月会」のセミナー。参加費は2万円となっている。

石破氏(「水月会」セミナー・2019年)
「この政策集団のパーティーというのは、いかにして1年の活動資金を集めるかということが目的。それなりの費用はかかるので、皆様方にそれをおすがりすることがある」

上脇氏の告発によると、このセミナーを巡り、政治資金収支報告書に3年間であわせて80万円分収入が少なく記載されている。これが裏金になっていたのではないかという告発だ。

水月会に会費を支払った政治団体Aの2019年の収支報告書。支出の欄には水月会に対し、「セミナー会費」という名目であわせて48万円支払ったことになっている。しかし、2019年の水月会の収支報告書には政治団体Aからの収入は28万円と記載されている。つまり20万円分少ない。

2020年も同じホテルで開催されたセミナーに、政治団体Aは50万円を支払っているのに対し、水月会の収支報告書では20万円少なく記載されている。

2021年に至っては40万円の支払いに対し、水月会には受け取ったことすら書かれていなかった。

上脇教授
「この手口は安倍氏や二階氏のところでも同じように行われていた。同じように裏金を作っているという疑惑が生まれちゃいましたから、本当に裏金問題を調査するのなら、まず自分のところの調査をして、本当に裏金が作られていないかどうかを客観的な資料を出して証明しないと、おそらく自分のところに問題がある中で、他の議員を調べるなんてできない」

石破総理の事務所は取材に対し、「ご指摘を受けたので、直ちに水月会で経理を担当していたものに指示を出し、事実関係を確認させているところです」と回答した。

上脇教授
「選挙で勝ってしまったら禊ぎが済んだということにすると思う。総選挙で乗り切れば、どうにか蓋ができる。この問題は触らないように触らないようにしましょうよということで、『総裁選挙を経て、総選挙に臨めば大丈夫』という」