■時代に合わせて変化するファミリーレストラン


1970年、日本初のファミリーレストランとして、東京・国立に『すかいらーく第1号店』がオープンしました。


当時のメニューには、スパゲッティやカレー、ハンバーグなどのメニューが、300円前後で並び、レストランが家族で楽しめる身近なものとなりました。

街の人はー
「給料日の後に連れて行ってくれるファミリーレストラン。そこで食べられるハンバーグステーキには思い出がいっぱいある」

その後、1990年代にファストフード店が台頭。さらにバブル崩壊による景気後退の波が押し寄せます。


そこで誕生したのが、低価格が魅力の『ガスト』。
より低価格で、価値ある外食体験を提供するため、ファミレスにはなかった“ドリンクバー”や“呼び出しベル”を設置。
2014年の春からは“ちょい飲み”ブームの先駆けとして、アルコールメニューも充実。99円のアルコールなども展開させていきました。
2017年には、「おひとりさまの席」を試験的に導入。自由に使えるコンセントや無料のWi-Fiを設置し、1人の時間を楽しめる空間を提供しました。


2020年以降、コロナ禍で外食産業が低迷する中、すかいらーくグループが新たな一手として乗り出したのが、「冷凍食品」。バーミヤンのチャーハンは、レンジで約4分温めるだけで、お店の味に。
ガストでは、5年連続金賞の『から好し』の唐揚げを、テイクアウトメニューとしても展開しました。


コロナ禍で新たな試みを始めたファミレスは他にも。
『デニーズ』は、もともとあった店舗を改装。ドライブスルーでも注文ができる、テイクアウト・デリバリーの専門店を2020年にリニューアルオープンさせました。


Food Watch Japan編集長 齋藤訓之氏:
ずっと同じ形ではなく、時代に合わせていろいろな形に変えやすいというのも、ファミリーレストランの特徴だと思います。

恵俊彰:
24時間やってますし、コーヒーおかわり何杯でもOKじゃないですか。
若手芸人時代によくファミリーレストランにお世話になってネタを作りました。“ファミリー”レストランなんですが、若者が使っている時代もありましたもんね。

齋藤訓之氏:
1970年に『すかいらーく』が最初にできた頃は、ファミリー層を中心にお客さんを集めたんですけど、ファミリーで体験した人が成長して自分の小遣いで利用できるようになったり、時代によってお客さんも入れ替わっていると思います。