10月から新型コロナワクチンの定期接種が始まる

これまでの臨時接種と大きく異なるのは、やはりワクチン接種が有料になることだろう。
それに接種の対象も、65歳以上の高齢者と60歳から64歳までの重症化リスクの高い人に絞られる。つまり、それ以外の人は定期接種の対象外になるのだ。

ワクチンの種類も増えるため、選択肢も広がる。
対象となるワクチンは5つで製薬会社は5社になる。

おなじみのファイザー、モデルナといったアメリカの製薬会社と、第一三共、Meiji Seikaファルマ、武田薬品といった日本の製薬会社だ。

米国産か日本産か?という見方もできるが、注目すべきはワクチンの種類だ。

コロナウイルスのスパイクタンパクの遺伝情報を特殊な膜に包んで接種すると、体内でスパイクタンパクが産生され、それに対する抗体が作られて、免疫ができるという「mRNAワクチン」が4つ。

残る1つは不活化ワクチンの一種で、B型肝炎ウイルスワクチンなど幅広く使用されている従来からある製法の「組み替えタンパクワクチン」だ。

このラインナップを見ても、コロナワクチンの製造において、今やmRNAワクチンが主流になっていることがよく理解できる。

去年、その製法の開発がノーベル賞でも高い評価を受け「ノーベル医学生理学賞」を受賞したことは記憶に新しいし、コロナ禍のワクチンで日本人の8割が接種したのもこれだった。