新しい駅舎の開業を3日後に控えたJR松山駅の周辺整備をめぐり、突然の発表です。愛媛県松山市の野志克仁市長は26日、臨時会見を開き、5000人規模を収容できるアリーナなどを備えた施設を整備する方針を明らかにしました。
新しい施設ができるのは、JR松山駅近くにある市が取得する予定の土地です。JRの車両基地跡で、およそ9200平方メートルの広さがあります。
野志市長
「ここは松山市の取得予定地ですが、現在経済団体から5000席程度の多目的に使えるアリーナの要望を、また文化団体から、市民の文化活動の場で100席程度の小規模ホールの要望をいただいてます。私としては、その両方を実現することを目指したいと考えています」
野志市長はこのように述べ、新たにプロスポーツ競技の開催などを想定した5000席程度の多目的アリーナと、100席程度の小規模ホールを併設した施設の整備を目指す方針を明らかにしました。
新しい施設について、運営を民間に任せる公設民営も視野に入れていて、近く有識者を集めた協議会を立ち上げ、建物の具体的な設計や運営方法について検討するということです。
一方、完成の時期については決まっていないということです。
JRの車両基地跡をめぐっては、今年4月に愛媛経済同友会が市に要望書を提出し、バスケットボールBリーグ、愛媛オレンジバイキングスのホームアリーナや、コンサート会場などに利用できる5000人規模のアリーナの整備を提言していました。
野志市長
「具体的にはBリーグをはじめ、バレーボール、卓球などのプロスポーツ大会、大規模なコンサートなど、新しい需要への対応が考えられるなというふうに考えています。で、愛媛県さんの武道館がありますが、オレンジバイキングスの試合最終戦などにも使われておりますけれども『武道の週末利用が多いので、現在Bリーグの開催も増やせない状況である』というふうに聞いております」
松山市の発表を受け、愛媛経済同友会は「一定のスピード感をもって対応していただいたことに深く感謝している。整備に向けた具体的な取り組みを積極的に進めていただくことを大いに期待している」とコメントしています。
また、愛媛オレンジバイキングスは、「2年後に再編されるBリーグでBプレミア参入の実現性が高まる要因となる。大変喜ばしい」と話しています。
経済界からは歓迎の声も上がっていますが、課題となるのは、愛媛県との連携です。
26日の会見で野志市長は、計画について直接、中村知事に説明したと話しましたが、県の幹部は「図面にアリーナもしくは文化施設と書かれていたが、具体的な説明は無かった」とコメント。
さらに「先週、市議会でJR松山駅周辺の再開発について質問が出た際、市側はこの計画に何も触れなかった。議会軽視ではないか」と指摘しています。
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