生まれながらにして“特異な才能”を持つ“ギフテッド”。『天才』『何でもできる』などと思われがちですが、“ギフテッド”の子どもたちには“才能”ゆえの悩みを抱えているといいます。IQ154“ギフテッド”の男の子と、試行錯誤しながら息子の悩みに寄り添うお母さんに話を聞きました。
■独学で3Dプログラミングを習得 好きな漢字は『創』の異体字
小学5年生の小林都央くん(10)は、IQ154の“ギフテッド”と診断されています。
挨拶を交わした時は緊張気味でしたが、「好きなことを教えて欲しい」とお願いするとパソコンの前に座り、目を輝かせながら3Dプログラミングについて説明してくれました。

IQ154の“ギフテッド” 小林都央くん
「これ(3Dプログラミング)をずっとしていたいと思います。面白いです、これ作ってる仕組みを考えるのが」
映像の動き1つ1つに光の見え方や凹凸、色の濃淡などあらゆる計算をしてプログラムに組み込み、3Dの映像を仕上げていきます。すべてYouTubeを見て独学だと言います。

「そんなに好きなら・・・」と、お母さんは3Dプログラミングの専門教室へ都央くんを連れて行きましたが、「息子が教室の先生に教えていた」と苦笑いします。
3Dプログラミングに夢中の都央くんですが、同年代の友達にはその興奮が伝わりません。

IQ154の“ギフテッド” 小林都央くん
「これを『友達に見せたらどうなるんだろう?』と思って見せたんですよ。そしたら『いちいちコマ送りで撮ってるんだね』とか言われて、『そういうふうに見えるんだ』って思いましたね、こういうふうに計算しているのを。チッと思いました。慣れてます、もうこういうことには」

他にも都央くんは漢字を学ぶのも好きなことの1つだと言います。幼稚園の時に漢検九級を受験し、最年少にして満点で合格。現在は高校卒業程度の二級を受験するために勉強中です。
IQ154の“ギフテッド” 小林都央くん
「難しい漢字を知ってると自分なりの優越感もあります。英語ってアルファベット26種類、大文字小文字で52種類あるだけなんですけど、漢字は5万字ぐらいあるって言われてるので、5万字のなかからちょっとずつ覚えていくって楽しみがある。新しい漢字が出てくるとなんか興奮する」

漢字が好きで、10歳にして大人顔負けの3Dプログラミング技術を持つ都央くんの将来の夢は?
IQ154の“ギフテッド” 小林都央くん
「特に決まってはいないんですけど、こういうクリエイティブなこと、クリエイターとかになりたいなって思ってます」