ペットボトル「水平リサイクル」の旅に密着

そのリサイクルは深夜の回収から始まります。
福岡環境整備 森山慶一さん「1台のパッカー車で一日に収集するペットボトルは約2トン程度になります。全部計算すると1000袋くらいにはなるかなと思います。」
福岡市内にはこのパッカー車が全部で24台あり、日々回収にあたっています。

福岡市ではペットボトルとビンを同じ袋で回収しています。
その理由は風に飛ばされないようにするため。
ペットボトルだけでは風の強い日に散乱してしまう危険性があるため、仕分けに手間がかかっても同じ袋で回収しているのです。
空き缶、プラスチック容器、取り除くのは手作業”飲み残し”は回収率低下に
その仕分けを担っているのが、中間処理業者です。
まず、きちんと分別されていない空き缶などを人の手で取り除いていきます。

環境開発 リサイクルプラント 三島秀文 課長「コンベアが斜めになっていまして、比重差を利用してビンとペットボトルを分ける機械になっています」
軽いペットボトルはブラシの上に、重いビンはブラシをすり抜けて下に落ちていきます。

ただ、ここで問題になるのが飲み残しです。
飲料の重さでビンと一緒に下まで落ちてしまい、回収率が下がるのです。

さらに、混入しているプラスチック容器などを手作業で取り除いていきます。
きちんと分別されていれば、本来必要のない作業ですが、まだまだ人の手を入れなければリサイクルするのは難しいのが現状です。

最後は「ベール」と呼ばれる圧縮した状態に仕上げて、中間処理が完了です。
環境開発 リサイクルプラント 三島秀文 課長「排出される市民の方がしっかり分別して出していただければ、我々の負担も減るのかなというのもありますし、それでも以前に比べたらかなり市民の方の意識もずいぶん上がっているように感じます」