■新米価格の高騰いつまで? “コメ不足”の余波
小川彩佳キャスター
農水大臣は「このコメ不足は近いうちに解消する」と言っていましたが、価格が高まってくると、また不安感が広がっていきそうですね。

小説家 真山仁さん
経済の発想から言えば、足りないから値上がりしてしまうわけですよね。ところが、9月3日に農水省が2024年度の1月〜7月の米の輸出高は過去最高だと言っています。

輸出してるお米は今まで一番多いのに、なぜ国内でコメの高騰が起きるかというと、輸出のコメは絶対に国内に還流できないんです。10年ほど前に農業で輸出している方ばかり取材したことがありました。「ここは国内用として使ってはいけない田んぼ」といったルールがあるので、どれだけ足りなくなってもその米は輸出用にしか使えないのです。
小川彩佳キャスター
それは臨機応変にはできないのですか?
小説家 真山仁さん
制度もあるし、法律もあるのでできないんです。
なので今回見てわかるのは、なぜもっと普通の経済の流れのようにできないのかなと。「輸出してるものをとめて、国内のお米に回せばいい」という単純なことなんですよ。
農水大臣が言う「割高感」、何を言ってるんだと思います。そもそも、もう少し農業のことを勉強して、もっと自由な制度を作って、足りないときは輸出用のコメを回せば、こんなこと起きないんですよ。
小川彩佳キャスター
制度自体の仕組みの見直しというのが必要になってくる?
小説家 真山仁さん
まだ昭和の時代で止まっている印象がありますね。
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<プロフィール>
真山仁さん
小説家
「ハゲタカ」「ロッキード」など
最新著書に「疑う力」