■新米価格なぜ高騰?「数週間ではおさまらない」

日本国際学園大学 荒幡克己 教授
「業者の方で『何としても早く棚に並べたい』というスーパーの声を受けて、卸売業者が産地と交渉して、少しでも早く、少しでも多めに確保しようという競争が生じてるわけです」

米の流通ルートは主に2つ。大半はJAなどを通じて消費者のもとに届けられますが、JA以外の業者が「高い価格でも新米を早く手に入れたい」と仕入れ値を引き上げているといいます。

日本国際学園大学 荒幡克己教授
「そうすると、農協(JA)からそうでない方に(米の流通)ルートが逃げるわけですから、農協としても、何としても集荷率を確保しようということで、概算金を高めに提示せざるを得ない

「概算金」とは、JAグループが米を収穫する際に農家に支払う、いわば仕入れ値のようなもの。つまり、高値で仕入れる一部の業者に新米が集中しないようにするため、業界全体として仕入れ値が上がっているのです。

概算金は、主要な産地で去年より2割〜4割引き上がっているため、それに伴って販売価格も高騰しているのだと言います。

日本国際学園大学 荒幡克己教授
概算金が高めに設定される傾向があるので、それを仕入れて店頭に並べるスーパーも高い価格をつけざるを得ないわけです。数週間では収まらないと思います。もう少し先まで高めの価格は続く可能性はあると思います」