猛威をふるう台風10号。台風から離れた関東地方でも記録的な大雨となりました。各地で冠水被害や土砂崩れが発生し、東京23区でも一部に土砂災害警戒情報が発表されました。
記者
「午後8時過ぎです。この時間帯、台風は広島県に最も接近しているとみられます。雨は、強弱を繰り返しながら降り続いています。ただ、風については強く吹いていません」
少しずつ勢力は弱まってきていますが、人々の影響はまだ続きそうです。
「他に移動手段ないかな」
途方に暮れる男性。富士山へ向かう予定だったそうです。
富士山に行く予定だったカナダ人観光客
「2分前に(バスが)キャンセルになって。どうしようかな」
新宿駅前のバスターミナルの電光掲示板に並ぶ「運休」の文字。
こちらの男性は、滋賀に帰る予定でしたが…
滋賀県に帰る予定だった大学生
「メールで『キャンセル運休になりました』と連絡がきて」
午前中から中央道が一部区間で通行止めとなった影響で、乗る予定のバスが運休になってしまったといいます。解除の見込みは立っていません。
滋賀県に帰る予定だった大学生
「(Q.メールがきたのは何時)(午後)6時47分。(運休と)知って、そんなに経ってない。やばいなと焦っている状態」
依然、ゆっくりした速度で列島をノロノロ動く台風10号。台風本体から離れた関東甲信や東海地方にも記録的な大雨をもたらしています。
24時間降水量が観測史上最大を記録した静岡県熱海市では、県道や周辺の道路に土砂が流れ込みました。
この影響で通行止めが相次ぎ、一時「陸の孤島」状態に…
雨の被害は関東でも。葛川が溢れ、一時、「緊急安全確保」が発表された神奈川県二宮町。住宅街に流れ込んだ水は腰くらいの高さまで達しているように見えます。
8月の観測史上最大となる1時間に57ミリの雨が降った平塚市では…
記者
「完全に道路が冠水してしまい、車が立ち往生しています」
市内いたるところで冠水。動けなくなった車もありました。
さらに大雨の影響で、神奈川県内では土砂崩れも相次ぎました。民家の駐車場に流れ込む土砂。この家に住む人は。
撮影者
「一瞬の出来事で。両親が外に出ていたので、危ないよって、必死に叫んでいて」
24時間雨量が観測史上最大を記録した小田原市では、住宅の土台部分が崩壊し、木造2階建ての住宅が崩れました。
近隣住民
「朝8時ですね。朝の8時に市の放送があったんですよ。気になって見たら『崩れてる!』とびっくりした」
警察によりますと、けが人はいなかったそうです。
さらに小田原市内にある遊園地では、午後4時15分ごろ、乗り物の奥にある斜面が崩れ、設置していた両替機が5メートルほど下に落ちました。
遊園地の関係者
「事務所内で業務をしていたところ異音。ゴゴゴゴという音がして。何かなという感じで、こちらに来てみたら崩落していた」
幸いにも園の営業は29日から取り止めていて、当時客はおらず、けがをした人もいないということです。
都内でも朝から激しい雨となり、国道が冠水。さらに26の市と区で、土砂災害警戒情報が発表されました。
東京都には土砂災害の「警戒区域」と指定する場所が1万5000か所以上あります。都心での土砂災害警戒、どんな備えをしているのでしょうか。「土砂災害警戒区域」に指定されているマンションにお邪魔してみると…
「土砂災害警戒区域」に住む男性
「すごい高台にあって、坂もあるので崩れたときはちょっと怖い。土砂崩れが起きそうな感じはある」
都心でも傾斜地に建てられたマンションは、土砂災害が発生した場合に、住民に危険が及ぶおそれがあります。
「土砂災害警戒区域」に住む男性
「自分が入居したときに、すでにドアに貼ってあった。こういうのもマンションが『警戒区域』に入っている対策だと思う」
部屋の外から安否状況を把握できるマグネットステッカー。都心に住んでいても、防災グッズは欠かせないと言います。
「土砂災害警戒区域」に住む男性
「こういうモバイルバッテリーだったり、こういうライト。土砂崩れで電線がだめになって停電があると思ったので、明るいライト」
今回の台風で、死者は4人、行方不明者は1人、けが人は106人になっています。
生活インフラへの影響も続いています。一時、最大35市町村の22万戸以上が停電していた鹿児島県。次第に解消されつつありますが、30日午後11時現在もおよそ4万5000戸で停電が続いています。
およそ1000戸で停電している鹿児島市では…
施設責任者 高田健太郎さん
「点かない」
こちらの温泉施設では、台風の影響で28日から休業。翌日から停電になりました。
施設責任者 高田健太郎さん
「お湯も溜められないので、この状態になっている」
停電後、施設には営業状況を確認する多くの問い合わせがあったそうです。
施設責任者 高田健太郎さん
「100件近くあったんじゃないかな。お風呂開いていますかという問い合わせだったが、停電のため現在営業の見通しが立っていないと説明した」
31日以降の営業について不安を抱えていた中、午後6時頃になって、ようやく施設内に明かりがともりました。
施設責任者 高田健太郎さん
「お客様が迎え入れられると、ほっとしている」
九州電力送配電では、順次、調査や復旧作業を進めていますが、全面復旧のめどは立っていません。
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