値上げラッシュの中・・・企業努力も  チョコの厚みUP、1割値下げ

シルビアキャスター:
一方で、企業努力している例もあります。

8月に値上げしたロッテ「ガーナ」162円(税込)。食べたときの幸福感・満足感を追求するために3Dプリンターを駆使。

研究の結果、量は変わっていませんが、9月3日からチョコの厚みが5ミリ→5.5ミリにアップします。食感・歯ごたえなどを意識して満足感などを得ようという企業努力です。

さらに値上げラッシュの中、値下げを発表しているのが日本生活協同組合連合(コープ)です。

9月から11月まで「くらし応援全国キャンペーン第3弾」として、プライベート商品を中心に約180品1割値下げするということです。

特に要望が多かった「冷凍食品」は“値下げ対象”商品を前回の8品→29品に増やして値下げするということです。

山内キャスター:
値上げしていることで苦しんでばかりもいられないので、どういうふうに家計を守るのか、あとは収入を増やしたいという気持ちがあります。

日比キャスター:
この値上げとどう付き合い続けていくか、持久力も必要なのかなと思いますが…

斎藤准教授:
最初の頃は戦争やコロナがあったから一時的に値上がりしている、という話でした。これは間違いで、長期化は避けられない。インフレはもうずっと続くと思うことが大事です。

世界の人口が凄く増えていて、中国も豊かになっています。そういった人達がカカオ、コーヒー、オリーブオイルを買うようになっている。

一方で、供給側は気候変動の影響を大きく受けています。干ばつなどでオレンジ、オリーブ、カカオなどの生産量が下がっています。

オリーブオイルであればサラダオイルやごま油で替えがききますが、毎日食べないと死ぬような米、小麦などにまで影響が出てくる可能性が高まっているということを認識して、気候変動やインフレの問題にしっかり向き合っていく必要があると考えています。

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<プロフィール>
斎藤幸平さん
東京大学 准教授 専門は経済思想・社会思想
著書『人新世の「資本論」』50万部突破