こうした無料求人広告営業にはトラブルのリスクが潜んでいると、専門家は警鐘を鳴らします。

▽当山法律事務所 髙良祐之弁護士
「この商法が沖縄県内で確認できたのは2018年頃。コロナ禍で少しやんで、また今年のゴールデンウィーク明けぐらいから、新しい業者が同じ手法、あるいは同じ手法をちょっとアレンジしたような形で、無料求人広告にかこつけた悪質商法というか詐欺を起こしてきている」

髙良祐之弁護士



無料求人広告のトラブルに対処してきた髙良弁護士は、無料広告で店舗を口説き落とす一方で高額な有料契約を説明しないこうした商法の被害は県内でもかなり多いとみています。

▽当山法律事務所 髙良祐之弁護士
「(7月時点で)国際通りを中心とした飲食店に70社以上掲載があって、おそらくそれがほぼ全て被害者であろうと思っています」

髙良弁護士によると、こうした商法の手口には共通点が…

「有料化するというものが巧妙に隠されている。ところが電話で勧誘するときには全くその説明をせずに、契約書だけぱっと見たときには、皆さんお忙しいので、気づかずにサインをしてしまう。逆を言えば、気付かずにいかにサインをさせるのかがこの商法のキモです」

店舗が持っていた申込書の控え



トラブルに巻き込まれないためには

▽当山法律事務所 髙良祐之弁護士
「電話勧誘が来たらまず疑ってください」「電話でどういう説明をされようとも、嘘をつき放題。そういう人たちがネットの世界の中でうじゃうじゃしてますから、とにかく電話の説明をそのまま鵜呑みにしない。そういう勧誘が来たら、まず信用しないという方が安全です。」

業者が用意する無料という甘い言葉とシナリオの背後に何か隠れていないか。冷静な対応が必要です。

沖縄弁護士会は、たとえ契約後でも不当なものであれば支払う必要はないとして、こうしたトラブルを抱えて困っている人は弁護士会に相談するよう呼びかけています。