「最強に近い」台風10号 今後の進路や勢力は?

小笠原キャスター:
台風10号の今後の進路や勢力などに関して解説をお願いします。

國本気象予報士:
台風10号は午後4時時点で、鹿児島県の屋久島にかなり接近していて、非常に強い勢力を維持しています。

とにかく動きが遅くて、北にゆっくりというスピードです。このままじわじわと北上を続け、発達のピークを迎えるころに九州により近づく予想です。鹿児島県は、丸一日以上暴風域の中に入り続ける状況になりそうです。

中心付近では最大瞬間風速70m/sで、中心に近いところほど電柱などもなぎ倒されるような暴風が長い時間続くという恐ろしいことになりそうです。

午後4時30分現在、台風に伴う雨雲や中心付近の雨雲の他に、宮崎県などにも活発な雨雲がかかっている状況です。

中心に対して東側に非常に湿った空気が流れ込むので、九州南部や四国、少し離れた近畿地方や兵庫県付近にも活発な雨雲がかかっています。

小笠原キャスター:
今後の土砂災害にも警戒が必要ですね。

國本気象予報士:
午後4時20分現在の土砂災害の危険度をみると、宮崎県の一部と静岡県で紫色の表示、「避難を完了させた方がいい」ような状況です。

今後の予想雨量ですが、九州南部で記録的な大雨になる恐れがあります。28日(水)昼から29日(木)昼にかけて600ミリ。その後、29日(木)昼から30日(金)昼にかけて600ミリ、トータル1000ミリを超えるような雨量が予想されています。

大規模な河川の氾濫など、複合的に災害が起こる恐れがあります。土砂が流入して川がせき止められることも考えられますので、明るいうちに避難を完了させてください。

小笠原キャスター:
気象庁の発表によると、東海地方は9月1日(日)まで、警報級の大雨・暴風の可能性が高く、九州北部は31日(土)まで警報級の暴風の可能性が高いということです。

國本気象予報士:
30日(金)以降の動きがもう少し遅くなる可能性があるので、影響が長引く恐れを考えておいてください。

==========
<プロフィール>
気象予報士 國本未華さん
北海道室蘭生まれ、東京育ち
大学生で気象予報士、のちに防災士の資格も取得

萩谷麻衣子さん
弁護士
結婚・遺産相続などの一般民事や、企業法務を数多く担当