市販されている冷凍ドラゴンフルーツに対して、中部農林高校が開発した“ドライゴンフローズン”はドリップが出ていません。

ポイントは冷凍前に乾燥させること。そこからアルコールに漬けて急速冷凍する「デハイドロフロージング」という技術を使うことで、ドリップを大幅に減らすことに成功しました。

左は市販品の解凍後、右は中部農林高が研究中の「ドライゴンフルーツ」



半年間の保存が可能になるだけでなく、生のドラゴンフルーツに比べ甘さが1.4倍に増すという恩恵もありました!

この研究が評価され、2月に行われた「高校生国際シンポジウム」では、県内から初となる文部科学大臣賞を受賞。

▽阿波根青空さん
「県のドラゴンフルーツの生産量が10年前と比べて現在約10%まで低下していて年々生産量が減っているので、どうにかして生産量を上げたい」

この日は中部農林高校の生徒がドラゴンフルーツ農家の上間さんのもとを訪ね、受賞の報告とともに畑の様子などを観察しました。

生産の現場にも足を運び学ぶ

▽ドラゴンフルーツ農家 上間充信さん
「その技術があれば年中提供できる。沖縄に来たらおいしいドラゴンフルーツが、加工食品でも生でも食べられるとなると、すごいメリットがある。こんなすごい研究をしていただけるとは思っていませんでした」

「これからも継続してこの作物を今までにない形で栽培していただけたら農家の収入も上がるので、中部農林高校の研究にすごく期待している」

▽奥呂木響さん
「(食味を)なるべく生に近づけるように、新しい技術を使って試行錯誤していきたい」

およそ1年間、試行錯誤を繰り返して完成した「ドライゴンフローズン」。販路が拡大すれば、生産量が低下するドラゴンフルーツの新たな展望が見えてきます。(取材 喜久本愛理)