大雨から1か月。

大浴場や駐車場に土砂が流れ込み甚大な被害な受けた最上町の温泉旅館では、きょうも、社員らが泥水に浸かった物を運びだしていました。新たな不安も出てきているようです。

瀬見温泉の観松館(かんしょうかん)です。



観松館では、温泉街の裏側にある瀬見温泉スキー場跡地で土砂崩れが発生し、駐車場や今年6月にオープンしたばかりの大浴場に大量の土砂が流れ込みました。



これまで、従業員やボランティアが大浴場に流れ込んだ土砂のかき出しを行ってきました。

さらに、19日から6日間、町が国の事業を活用し、重機で駐車場に溜まった土砂の運び出しが行われ、土砂の撤去は、おおよその作業が終了したということです。

大雨被害から1か月。

きょうは、旅館脇にある社員寮の泥水に浸かった物の撤去が行われていました。



少しずつ作業が進み、従業員にも笑顔が。

従業員は「災害が明けて、新しくなった観松館も前と変わらず楽しんでいただきたいので、それに向けて頑張っていきたいです」



ゆめみの宿 観松館 高橋裕 社長「日々いろいろ状況が変わったりしてきたので、まずは目の前のことを、やれることをやっていこうという思いで1か月過ごしてきた」



人力での作業が進む一方、不安もありました。

ゆめみの宿 観松館 高橋裕 社長「補助金とか助成金とかは、まだ1か月で出ていない状況なので、ほとんど。できるだけ早く復旧に向けた助成金・補助金は出してほしいなとは思います」



観松館では、源泉を大浴場に送るポンプや排水の汚れを処理する浄化槽が泥水に浸かり故障していて、現在、修繕に向けて作業を進めていますが、営業ができない状態が続く中での費用の捻出に不安がつづきます。

ゆめみの宿 観松館 高橋裕 社長「被害を受ける前よりもきれいにして、これから営業再開した後にいらっしゃるお客様に楽しんでもらえるよう頑張りたい」



観松館では、10月いっぱいは営業を休止することを決めていて、今後も旅館再開に向けて、懸命な復旧作業が続きます。