◆新型コロナが追い打ち

この状況に追い打ちをかけたのが、新型コロナの影響です。とれたてのたこを提供していた漁港の朝市は感染対策で中止に。さらに、毎日10軒程度に配達し、収入の5分の1を占めていた飲食店からの需要も、1日1軒程度に減りました。


配達先の飲食店「新型コロナの影響はありますね。時短はしていないけど、夜9時以降のお客さんは少なくなってきているので」

◆三重苦の荒波を乗り越えるために

こうした逆境を乗り越えようと中内さんは去年、7年前から営む飲食店の2号店をオープンさせました。1号店は夜だけの営業で、関門海峡たこの一品料理を提供してきましたが、2号店ではランチ向けに定食を用意。さらに、店頭でゆでだこを販売し、自慢のたこを食べてもらう機会を増やそうとしています。

たこ漁師 中内豊さん「獲ることしかできない。あとはもう少し辛抱して、旬のたこを食べていただきたい」


「漁獲量の減少」と「燃料費」、それに「新型コロナ」。まさに「三重苦」の荒波を乗り越えるための模索が続いています。