伊勢から通う4番打者
愛知県の中学硬式野球チーム「東海中央ボーイズ」。
結成10年目の今年、初めて「中学生の甲子園」と言われる『ジャイアンツカップ』に、愛知県代表として出場しました。

毎週末、愛知県の知多市や東海市を拠点に活動するチームですが、その中に「片道2時間以上かけて」三重県の度会町から通う選手がいます。
チームの4番打者でもある荻田翔惺くん、中学2年生です。

荻田くんは小学6年生の時にドラゴンズジュニアのメンバーとして、12球団ジュニアトーナメントに出場しましたが、ケガに悩まされていたこともあって満足な結果を出せませんでした。
しかし、東海中央に入団後はメキメキと頭角を表し、2年生でチームの4番を任されるまでになりました。

チームを率いる竹脇監督も「攻撃の要で、スケールの大きな選手」と高く評価しています。
金曜日の夜から打ち込み
元々、東海中央の練習環境が気に入って入団した荻田くん。
硬式球を打つ打撃マシンや、身体を鍛えるトレーニング機器などを使って、「やめろ」と言われるまで黙々と練習を続けます。

「第16回ジャイアンツカップ」の直前、新型コロナ陽性になりしばらく練習できませんでしたが、「7番ライト」で試合に出場すると、第2打席でタイムリー3ベース。

勝ち進んだ翌日にはいつもの4番に戻り、2安打4打点でチームを勝利に導きました。

しかしチームは準々決勝で敗れ、初出場のジャイアンツカップはベスト8で終わりました。
新主将の誓いは「全国制覇」
次の週末から、2年生が主体となって新チームが始動しました。荻田くんは新キャプテンに任命されます。竹脇監督からは「チームはキャプテン次第で決まる」とハッパをかけられた荻田くん。

新チームの目標を訊かれると「全国制覇です」と即答してくれました。
家族の支えもあって、野球漬けの毎日を送る荻田くん。チームメイトたちと共に、白球を追う青春の入り口に立ちました。
