元労働者の証言
「海の下に坑道が通っていて、海の上を通る漁船のトントンという音も聞こえてくるほどのとても危険な場所です。でもどんな手段を使ってでも必ず脱出するつもりです」
パク・チョンイルさんは、事故で父親を亡くしました。

韓国遺族会・パクチョンイルさん
「大変な環境の中で連れて行かれて、どれだけ苦しく大変な思いをしただろうか。慰めのことばしかありません」
遺骨発掘・返還へ潜水調査に着手
「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」は、海底に残されたままの犠牲者の遺骨を発掘し、遺族に返還することを目標に掲げています。実現に近づけようと着手した取り組みの1つが、「ピーヤ」から遺骨があると思われる坑道に入れるかを探る潜水調査です。水中探検家の伊左治佳孝さんが、会に協力を申し出て実現しました。

水中探検家・伊左治佳孝さん
「残されたままになっているという事実があるわけだから、助ける、じゃないですけど」
井上さん
「助けていただくのと一緒ですよ。外に出していただくというのは大変なことなので。誰もあんな死に方を望んでいなかったんですから」
調査初日は波が高く、足場を設置できず中止に。日を改め、先月末、沖側から調査を始めました。
井上さん
「沖側のピーヤの場所が一番低い所になるんですね。一番低い場所に水がたまっていて、そこでみんなが逃げられなくなったというところなので、ピーヤからもし入れるということに次の段階でなったらそれはすごい成果につながるかなと思います」
前に進まない現状を「変えたい」
会は、遺骨発掘を日韓両政府の共同事業にすることを目指しています。しかし日本政府は「坑道のどこに遺骨があるかわからず、調査は現実的に困難」との立場。前に進まない状況を変えるための調査です。

潜水調査は、1997年と2001年にも行われていますが、遺骨発掘にはつながっていません。今回の調査では、水深27メートルの坑道の天井の高さとみられるあたりまで潜水。この地点に鋼管などの金属の構造物が積み重なっていることが確認されました。

伊左治さん
「引き上げれば通れる可能性もあると思いました。横穴(坑道)は生きてそうですね」














