この記録的な猛暑は、主食のコメにはどう影響するのでしょうか。広島県東広島市で稲刈りが始まりました。
東広島市黒瀬町です。ここは県内でも早くに収穫するコシヒカリを栽培しています。村岡利博 さんは、21日から稲刈りを始めました。
村岡利博 さん
「出来はええですわ、ことしは。ことしは8月5日・6日まで水をあてたんです」
ことしは記録的な猛暑でイネの高温障害が心配されるため、例年より5日ほど長く田んぼに山水を引いたそうです。
村岡利博 さん
「この水が山からずっと出よるんじゃけえ」
― この水がコメ作りにええんですか?
「ええですわ」
さっそく収穫したばかりのモミをチェックします。
この白くにごった粒が高温障害を受けたコメです。
村岡利博 さん
― 高温障害のコメが混ざっている?
「多少混ざります。まあ、平年並みじゃないでしょうかね」
柴田和広 記者
「もう一つ、コメづくりの障害が、イネの害虫・カメムシの多発です。県では先月下旬、注意報を出して、防除を呼びかけています」
村岡さんによるとイネカメムシはいたものの防除がうまくいったのか、このあたりではあまり見かけなかったそうです。ただし、被害は玄米にしないとはっきり分からないとのことでした。
ところで昨今のコメ不足や価格の高騰を農家はどう見ているのか? 村岡さんはそもそものコメの値段が安すぎて、高騰といわれてもピンとこない様子でした。
村岡利博 さん
「なんぼ農業資材が高騰しても、コメの値段というのは上がってないですからね、そんなに。まあ、ことしは多少上がると聞いとるんじゃけど、それも向こう(JA)が決めることじゃけん」
はたして新米の値段は村岡さんに希望を与えるような価格になるのでしょうか? JAによると、21日に収穫した村岡さんのコシヒカリはほかの農家のものとともに県内産コシヒカリとして来月中旬、販売される予定です。