福島第一原子力発電所2号機で溶け落ちた核燃料「燃料デブリ」の試験的な取り出しについて、東京電力は、8月22日に着手する方針を決めました。
福島第一原発では、2011年3月の東日本大震災による原発事故で、1号機から3号機まで溶け落ちて固まった核燃料=燃料デブリがあり、この取り出しが廃炉の最大の課題となっています。
政府と東京電力は、このうち2号機で、デブリを試験的に取り出す計画を進めていました。取り出しで使う装置については、7月31日に、原子力規制委員会の使用前検査に合格していて、8月16日には検査に合格したことを示す終了証が交付され、手続きは終了していました。

東京電力は19日、点検や作業手順の確認が順調に進めば、8月22日に試験的取り出しに着手する方針を明らかにしました。
取り出し装置が、燃料デブリがある格納容器の底まで進むには数日かかるとみられ、実際の取り出しは来週以降になる見通しで、作業が完了するまで2週間ほどかかる見込みです。
東京電力では、今回は3グラム以下の燃料デブリを取り出し、本格的な取り出し作業に向けて分析を進める計画です。
