さまざまな地域からやってきた動物たちが暮らす「野生動物の交差点」

最後にタイカレー。タイの自然遺産「トゥンヤイ・ファイカケン野生生物保護区」は、ミャンマーとの国境地帯にある、東南アジア最大級の野生生物の保護区です。
広さは東京都の2.7倍。ヒマラヤ、中国、東南アジア、インドなどさまざまな地域からやってきた動物たちが暮らしていて、「野生動物の交差点」とも呼ばれます。ここも番組で撮影し、珍しいジャコウネコや、ヤマアラシ、クロオオリスなどの撮影に成功しました。

ジャングルには竹林も多く、撮影に行ったのはちょうどタケノコが採れるシーズン。動物もタケノコをよく食べるので、人と動物の取り合いになるそうです。その旬のタケノコとチキンを使ったカレー、地元でも人気のタイカレーとして紹介しました。タイカレー特有のココナッツとタケノコは相性も良く、こちらもなかなか美味なカレーです。

スマトラカレー、インドカレー、タイカレー…世界遺産となぜかよく合う各国のカレー。それぞれのカレーが含むスパイスの刺激が、知的好奇心を刺激する世界遺産との相性が良いのかもしれません。
執筆者:TBSテレビ「世界遺産」プロデューサー 堤 慶太