「虹波」はハンセン病の症状をかえって悪化 それでも…
高松市の大島青松園です。戦後まもない昭和24年に9歳で入所した森和男さんは、「虹波」の話を先輩の入所者から聞いていました。
(森和男さん)
「私のところに残っている記録はこれだけです」
私たちに見せてくれたのは、療養所の50年史です。
「これちゃうか?」
「虹波」という文字が確かにありました。
まだ治療法が確立されていない時代、大島でも治療のひとつとして「虹波」が試された、という記述です。
(大島青松園 森和男さん)
「先輩たちから話は聞いていたんですよ。戦争中に病気に効果があるんだろうということで試験的に使用されて、あまり効果っていうよりは逆効果ですよね。病気を悪くすることのほうが多くて」