イギリス各地で極右主導の暴動が行われる中、発端となった「偽情報」をSNSに投稿した女が逮捕されました。
イギリスでは、先週から反移民・反ムスリムを掲げる極右主義者ら主導の暴動が広がり、イスラム教のモスクや難民申請者が滞在するホテルなどが襲撃されました。
暴動は先月、サウスポートで起きた殺人事件の犯人が「イスラム教徒の難民だ」とする偽情報がインターネット上で拡散されたことから始まりましたが、警察は8日、偽情報を最初にネット上に流したとみられる55歳の女を逮捕しました。
現地メディアによりますと、女はイギリス中部に住むアパレル会社の役員で、X上で殺人犯の名前を捏造した上、「去年、ボートでイギリスに渡って来た難民だ」とする虚偽の投稿をした疑いが持たれています。
女の投稿はその後、▼ロシア政府との関連も指摘されるウェブサイトに掲載されたほか、▼極右団体「イングランド防衛同盟」の創設者トミー・ロビンソン氏や▼Xで900万人のフォロワーを持つ右派系インフルエンサー、アンドリュー・テイト氏がSNSで拡散し、急速に広まったとされています。
また、Xを所有するアメリカの実業家イーロン・マスク氏も暴動に絡んだ偽情報の拡散に加担。BBCによりますと、マスク氏は「イギリス政府が暴動の参加者を収容するための強制収容所を建設予定だ」とする虚偽のニュース記事を拡散したということです。投稿は170万回以上、閲覧されましたが、マスク氏はその後、説明なく投稿を削除したということです。
極右主導の暴動をめぐっては、それに抵抗する市民による「反差別運動」が国内で大きなうねりを生み出しているほか、スターマー首相が「警察と司法の迅速な対応が極右のデモを阻止した」と述べるなど、一時、鎮静化しています。
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