岩手県のいじめ再調査員会は、2017年に盛岡誠桜高校で生徒2人がいじめを受けていたと認定する調査結果をまとめ、9日県に答申しました。
これはきょう、再調査委員会の境野直樹委員長が岩手県ふるさと振興部の村上宏治部長に、答申書として手渡したものです。

この問題は、2017年に盛岡誠桜高校の女子バレーボール部に所属していた1年生2人が、上級生やコーチから厳しい言葉で指導を受けて不登校になり、その後退学したということです。
生徒2人とそれぞれの家族は、学校が設置した調査組織がいじめと認定しなかったことを不服として、県に再調査を求めていました。

これに応じて、県の再調査委員会が2020年から行っていた調査の結果、部活動をはじめ、学校や寮生活で被害生徒2人が暴言を吐かれたり無視されたりしたことについて、いじめと認定しました。
また、学校が生徒2人の希望した県外への転校を妨害したほか、再調査委員会に対して当時の記録を破棄したと説明し、適切に記録が保存されていないことなども指摘されています。
被害に遭った生徒2人とそれぞれの家族の弁護士は9日盛岡市で会見を開き、再発防止に向けて学校を適切に指導するよう、県に申し入れる予定です。