8月24日夜に山梨県北杜市が大雨に見舞われましたが、これほど強く降るのは予想が難しかったのでしょうか?テレビ山梨の気象予報士で防災士の米津龍一さんが解説します。

24日の夜に雨が降ることは予想出来ていたのですが、この情報は数年に一度あるかないかのレベルの大雨がたった3時間で3回出たということなので、現代の予報技術ではそこまで予想するのはちょっと難しいのです。

ではなぜそのような状況になったのかというと、理由が大きく2つあります。


まず1つ目。上空に暖かく湿った空気が入っている状況となるのですが、色が濃ければ濃いほど湿った空気が入っているという事ですが、それが山梨県付近、中西部の山沿いにあります。

実は24日は福岡県の久留米市付近でも記録的短時間大雨情報が発表されたんですが、その湿った空気が福岡にも入っているのがわかります。

これがあるとより雨雲が発達しやすいという事になるんですが、それに加えて九州の北部に低気圧、さらに日本海に高気圧があります。

低気圧というのは“反時計回り”、高気圧は“時計回り”に風が吹きますので、それぞれ風が合流してぶつかった形になります。


実際に詳しく状況を見ていきますと、24日の記録的短時間大雨情報の1回目が発表されたときの風向なんですが、長野方面から西寄りの風、そして東寄りの風が丁度北杜市のあたりでぶつかっています。

これがぶつかりますと、雨雲がより湧きやすいという事で、北杜市のあたりで局地的に大雨となったわけです。

今後も油断ができない状況でして、月別の大雨の発生回数を見ると

8月に次いで9月も要注意という事になります。

これから台風シーズンにも入りますので、まだまだ油断ができません。

ではそういう大雨になった場合にどうすればよいのかというと、「キキクル」という気象庁のサイトを活用していただきたい。


これによって、自分の住んでいる町が土砂災害、浸水害、洪水の危険性を確認することができますので、実際に川の様子を見に行くのではなくて、このサイトを使って危険度を確認するようにしてください。