新型コロナ「全数把握見直し」について、メリットとデメリットを見ていきます。
これまで行われている全数把握では、医師がすべての感染者の名前や住所などを保健所に届け出なければなりません。
政府の方針では、この発生届を、高齢者や基礎疾患がある人などに絞れるようになります。
それにより、事務作業の負担は軽減され、診察できる患者の数が増えることが期待されます。

一方でデメリットもあります。
これまでは、発生届をもとに保健所が健康観察を行ってきましたが、全数把握を見直すと、重症化リスクの低い感染者については健康観察の対象外となるため、軽症者が自宅療養中に重症化しても見逃される懸念があります。

このほか、保健所からの指示がないことで、患者自身が自分の判断で自由に行動でき、感染が拡大する恐れ。そして、新たな変異株を見落とす恐れも指摘されています。

全国的には、都道府県によって賛成、反対、意見が分かれていますが、今後、どのような動きになっていくのか注目です。