9日間に及んだ裁判が終わった。
姉への強盗殺人に問われたホームレスの辻和美被告(52)に対し、福岡地裁小倉支部は1日、知人の女と共謀して姉を殺害し通帳などを奪ったと認定し、無期懲役の判決を言い渡した。
和美被告は、20年間に売春で得た5800万円を知人の女に送金しており、判決は「犯行は知人の女に金を融通するために行われた」と指摘したが、知人の女の存在を、量刑上考慮することはなかった。
ホームレスの妹(52)に無期懲役の判決

8月1日。
福岡地裁小倉支部の法廷は、90ある傍聴席がほぼ満席となった。
午後2時54分、身長168センチの辻和美被告(52)が刑務官に付き添われ入ってきた。
いつもと同じ、上下黒のジャージ姿で、白髪交じりの髪を後ろで束ねている。
被告人席に静かに腰をおろした。
和美被告は、2023年6月2日、知人の岡村恵美被告(47)と共謀し、福岡県水巻町に住む姉の辻つぐみさん(当時52)の首を圧迫して殺害し通帳3冊や印鑑を奪ったとされる強盗殺人などの罪に問われていた。
和美被告は、「殺していない」「共謀していない」と、単独の強盗事件だと主張したが、判決はいずれの主張も認めず、和美被告に無期懲役を言い渡した。














