米失業率 市場予想上回る 米株下落 1ドル146円台に
ワシントン支局 涌井文晶 記者:
アメリカ経済を見る上で重要な指標、7月の雇用統計が日本時間の2日午後9時半に発表されました。週明けの日本の市場にも大きく影響する指標となります。
雇用統計では1か月間に新たに雇われた人の人数の他、失業率などが発表されています。今回は特に失業率が注目されていたのですが、市場の事前の予想で7月は4.1%と見られていたところ、それより悪い4.3%という結果になりました。
市場では、この失業率の悪化が“アメリカが景気後退局面に入ったことを示すシグナルだ”と受け止められています。

上村彩子キャスター:
雇用統計が想像以上に悪化していたということですが、アメリカの経済は今どうなっているのでしょうか。
涌井文晶 記者:
これまでアメリカでは景気後退に入らないで緩やかに減速するだけで再び回復局面に入っていく、“景気の軟着陸”が実現するという楽観的な見通しが広がっていました。
ただ、この“軟着陸”は、なかなか歴史的にも実現した例がなく、足元で弱い経済指標がいくつか出てきたという中で、やはり“軟着陸”が実現するのは難しいのではないかという見方が強まっているというのが現状です。
ですので2008年のリーマン・ショックの後のような深刻な景気後退が予想されているというような状況ではありません。ただ、今後も雇用や消費などで、経済の弱さを示すような指標が出てくるのか注視していく必要がある局面に入ったとは言えます。
また、日本の株価への影響という点で見ると、アメリカが今、株安になっていることに加えて、日本株にマイナスになる円高が進んでいるため、週明けは値下がりで始まりそうです。
その先の値動きについては、今後発表されるアメリカの経済指標や、それに伴うアメリカ市場の動きに左右されることになりそうです。














