私たちの生活を支える橋やトンネルといったインフラ設備。
維持するためには点検と補修が欠かせませんが、それを担う人材が足りていません。
人手不足を解決しようと福岡市の会社が新たな点検機器を開発、コンセプトは「未経験者でも使える技術」です。
「楽」「安全」インフラ点検に新技術

叩いた音の違いによってコンクリートの状態を確認する打音点検。
使われているのは「銃打音(ガンダオン)」という機器。

従来、人がハンマーを使って力加減を調整しながら行っていた作業を、一定の強さ・速さで行います。
重さは160グラムとハンマーよりも軽く、長さ10メートルまで伸ばすことができるポールと合わせて使うことで、はしごを立てる必要もありません。

点検作業するグエンホアイバォリンさん「とても軽いです。長い時間腕をあげていても楽です」
佐藤汰一さん「はしごが転倒した際などにけがのおそれや危険性がありますが、ガンダオンを使うことでそういったものを使わずに点検が行えますので安全性を確保できます」
「経験の浅い人でもできるように」

この点検機器を開発したのは、橋やトンネルの点検作業などを行う福岡市の「オングリットホールディングス」。
「銃打音」の最大の特徴は経験の浅い人でも、音の違いがはっきりわかることです。

オングリットホールディングス 森川春菜社長「若手の技術者の方だとどうしても判断しづらいということで、標準的な結果が得られるように開発したのがこの銃打音になります」